ボートレース福岡とは
九州を代表する繁華街・天神から歩いて約10分のところ、福岡県福岡市中央区那の津1丁目にある競艇場です。ボートレース平和島と並ぶ「都市型競艇場」で、1953年9月26日に開場しました。
2010年度以降は名前を「ボートレース福岡」に変更していますが、条例上では現在も「福岡競艇場」を正式名称としています。
マスコットキャラクターは「ペラ坊」と「ペラ美」で、どちらも一般公募によって命名されました。
水面の特徴
那珂川河口にあるボートレース福岡の水面は海ですが、その水質は海水寄りの汽水です。
満潮時は、博多湾からのうねりと河川の水流がぶつかり、1マークに複雑なうねりが生じます。
一般にうねりは潮の満ち引きに合わせ周期的に起こりますが、この競艇場で生じるうねりは突発的なものです。そのため対応が難しく、機力次第ではうねりに負けてボートが暴れる可能性があります。
更に、北風が強い日は博多湾からの波の影響も受けるため、対応がより困難になります。
また、遠目では選手達もうねりの有無を確認できないのが、厄介な点です。1マーク手前まで走って初めてうねりの有無を確認できるため、そこから瞬時に最善の手を判断し実行する必要があります。
以上のことから技量の高い選手に有利な水面といえます。
その一方で、引き潮時は一転して静水面になるという特徴もあります。
この場合は思い切って握れるようになるため、スピード戦を得意とする選手が有利です。
また、波や風の影響を受けやすいことにも注意が必要です。
例えば、博多湾から5m以上の高波がくると水面が大きく荒れ、波に慣れていない選手では操縦に苦戦することが予想されます。
風についても、風速5m以上の日は追い風か向かい風かにより、各コースの有利・不利が大きく変化します。
追い風ならばインコースが加速しやすくなり、アウトコースのターンが流れやすくなります。一方、向かい風ならばインコースが加速しにくくなり、アウトコースの小回りの利いたターンが決まりやすくなります。
このように、ボートレース福岡の水面は潮・波・風により複雑に変化するため、全国屈指の難水面として有名です。
主要レース
周年記念競走(GⅠ)「福岡チャンピオンカップ」、企業杯競走(GⅢ)「福岡ソフトバンクホークス杯」などが代表的なレースです。
また「新春開運特選レース」「どんたく特選レース」「山笠特選レース」などのボートレース福岡でしか見ることのできない一般戦も豊富にあります。
また、5日間以上にわたり開催されるレースでは、最終日の第9レースで行われる「ペラ坊特賞」も、この競艇場ならではの見どころです。
準優勝戦に進めなかった選手のうち、得点上位者のみの選抜戦が行われます。
ちなみに、他の競艇場で毎年開催されている新鋭リーグ・女子リーグは、ボートレース福岡では不定期開催となっています。
SG(スペシャルグレード)の有無
ボートレース福岡では、1955年に「第3回全日本選手権競走」が開催されて以来、数々のSGが行われています。
具体的には「総理大臣杯競走」「モーターボート記念競走」などが開催されており、SGの開催数は全国的に見ても多いです。
施設概要
ボートレース福岡は中央スタンド・東スタンドに分かれており、どちらも1~3Fの3フロア構成です。
各フロアに観覧席がありますが、3Fのみ有料指定席が設けられているので、間違えないように注意しましょう。
1Fは「インフォメーション」「スポーツ紙売店」「イベントホール」などがあります。レストランや売店も充実しているため、お昼や小腹が空いたときにも便利です。
ただし、このフロアにある一般席には高低差がないため、後方からは少し見えにくくなるかもしれない点に留意が必要です。
2Fは中央スタンド・東スタンド共に、無料の一般席がメインとなるフロアです。
席数が多く観戦スペースに段差があるため、座る席がなかったり、席の位置によって見えにくかったりすることはなさそうです。
また、このフロアもレストランや売店が充実しているので、小休止を入れたいときも困りません。
3Fは有料指定席が設けられているフロアです。
中央スタンドからは2マーク側、東スタンドからは1マーク側が見えやすくなっていますが、どこに座っても水面全体を見渡すことができます。
各席にテーブルがついていますが、卓上モニターは無く、全席がペアシートである点に留意する必要があります。
また、広めの休憩所もあるので、一息つきたいときはそちらでくつろぐといいでしょう。
アクセス方法
電車の場合
- 西鉄天神大牟田線「西鉄福岡(天神)駅」下車 徒歩約15分
- 地下鉄空港線「天神駅」下車 徒歩約10分
車の場合
- 九州自動車道「福岡IC」から福岡都市高速環状線「天神北ランプ」すぐ
- 九州自動車道「太宰府IC」から福岡都市高速2号線経由 「天神北ランプ」すぐ
- 二丈浜玉道路から西九州自動車道経由 福岡都市高速環状線「天神北ランプ」すぐ