ボートレース住之江とは
大阪府大阪市住之江区、住之江公園のすぐ西隣に位置する競艇場です。
全競艇場の中でもトップクラスの売上高・集客率を誇ることから、“ボートレースの聖地”として多くの競艇ファンから親しまれています。
1961年に開催された「第8回全日本選手権競走」を皮切りに、毎年連続でSGを開催しているという特徴があります。
また、全種類のSGを開催したことがある唯一の競艇場でもあります。
そんなボートレース住之江の始まりは、1956年4月になります。
当時、大阪府南河内郡狭山町(現在の狭山市)で営業していた「狭山競走場」が経営難に陥り、更には狭山池の干ばつにより閉鎖を余儀なくされました。これを受けて現住所に移転し、同年6月19日に「ボートレース住之江」として開場したという経緯があります。
大阪を代表する競艇場ですが、大阪市は運営に関与していません。
堺市をはじめとした16市から成る大阪府都市競艇企業団と箕面市が、開催運営を行っています。
マスコットキャラクターはイルカをモチーフにした「ジャンピー」で、公式ホームページやパンフレットなどにイラストが掲載されているほか、レース名や締切音楽のタイトルにもその名が使われています。
水面の特徴
水面の水は工業用水と雨を利用しており、水質は硬めの淡水です。
体重やモーターのパワーが影響するほか、「硬くて乗りにくい」と感じる選手も少なくありません。
また、水面がコンクリート護岸に覆われているため、引き波が残りやすいという特徴があります。
プールの構造上、特にその影響を受けやすいのが2マーク近辺です。
スタート時に発生した波が消えずにぶつかり合うことで、複雑な波が立ちやすくなります。
それに加え、冬や春先は強い追い風が吹きやすく、その影響で更に水面が荒れることも予想されます。
その他には、センターポールから1マークの振りが小さいことも押さえておくべきポイントです。
振りが大きい場合は、インコースの選手が斜めに走らなければなりませんが、ボートレース住之江ではその必要がありません。
センターコースやアウトコースと同様、直線を走ったうえで1マークを旋回できるため、インコースが有利な展開を作りやすくなります。
現にコース別の入着率や決まり手のデータをみても、1コースの1着率が高く、「逃げ」が決まる展開が多いことがわかります。
主要レース
ボートレース住之江では、毎年7月頃に周年記念競走(GI)の「太閤賞」、10月頃にGⅠの「高松宮記念特別競走」が開催されます。
また、企業杯競走(GⅢ)としてアサヒビールがスポンサーを務める「アサヒビールカップ」が行われます。
その他には正月開催の「全大阪王将戦」、施設所有者である南海電鉄グループの列車の愛称にちなんだ「ラピートカップ」をはじめとする一般戦、ルーキーシリーズ戦の「飛龍賞競走」なども有名です。
SG(スペシャルグレード)の有無
ボートレース住之江のSG開催回数は全国随一です。
特に賞金王決定戦競走は、1986年の初開催以降、毎年開催されています。
このようなSGの開催実績も、ボートレースのメッカとして高く評価されている理由の一つです。
施設概要
ボートレース住之江は4フロア構成で、アミューズメント施設のような外観をしています。観戦スペースは各フロアに設けられており、3~4Fが有料席です。
1Fには屋外観戦スペースの「ふらっとデッキ」があり、間近でレースを楽しむことができます。
また、会場内中央に「中央ホール」が設けられており、選手紹介や選手インタビューを見ることが可能です。
その隣の「アクアライブステージ」では、選手たちによるトークショーやラジオ収録などが行なわれており、いつでも自由に観覧することができます。
その他にレストランや売店も充実しているので、お昼時や軽食をとりたいときにも困りません。
大阪ならではのメニュー、安くて美味しいメニューが豊富に揃っています。
2Fは屋内観戦スペースが設けられたフロアです。
広いエントランスの中に一般席や投票所、売店があるというシンプルな構成になっています。
また、有料席の受付・入場口があるので、3~4Fで観戦する場合はここで指定席券を購入し、入場する事になります。
3~4Fには様々なタイプの有料席が用意されていますが、メインとなるのは3Fの「南スタンド有料席」です。シングルシート・ペアシートがあり、各テーブルに卓上モニターが完備されています。
席によっては大型モニターがあったり、料金が安かったりと様々なので、自分に合った席で観戦することができます。
また「ジャンピールーム」「ふらっとルーム」「BOXシート」など、2名以上で利用可能なグループ席も用意されています。
他の観戦客との共有スペースになっているところもあれば、完全に仲間だけで楽しめる個室タイプもあります。
その中でもゴージャス感漂うのが、最大12名まで利用可能な「プラチナルーム」です。
1室しかなく、大人数専用ではありますが、ホテルの一室を彷彿とさせる空間で快適にボートレースを楽しむことができます。
アクセス方法
電車の場合
- 地下鉄四つ橋線「住之江公園駅」下車 北改札2号出口より徒歩3分
車の場合
- 住之江公園の信号を右折後すぐ
- 南港東2の信号を左折後、直進約3km