戸田競艇場とは
埼玉県の戸田市にある競艇場で通称「ボートレース戸田」
1940年に開催が予定されていた東京オリンピック(第二次世界大戦の影響で中止)におけるボート競技会場として用意されていた「戸田漕艇場」の西端に位置します。
マスコットキャラクターは“勝利(WIN)を呼ぶビーバー”から名付けられた「ウインビー」と、その恋人である「ウインク」が務めます。
戸田競艇場は、戸田競艇企業団が主催となり、1954年10月14日に「戸田競艇組合営モーターボート競走」を初開催しました。
1964年に開催された東京オリンピックのボート競技会場に選ばれたことで、一般向けの競艇場としては一時閉鎖されましたが、1965年に再開を果たします。
都内からのアクセスが良いことや、施設規模が全国トップクラスであることから、現在は日本一の売上を記録しています。
水面の特徴
戸田競艇場の最大の特徴は、水面の横幅が全競艇場の中で最も狭いことです。
他の競艇場は少なくとも120~130mほどの横幅があるのに対し、戸田競艇場は107.5mしかありません。
また、1ターンマークがホーム側に大きく寄せられていることから、インコースである1号艇が不利になりやすい傾向にあります。
このことから競艇ファンの間では「センターが強い競艇場」「センター角位置狙いの戸田」などと言われています。
とはいえどんな競艇場であれ、インコースが有利なことに変わりはありません。
走り慣れている地元の選手が1号艇の場合、もしくはあまり攻めの姿勢が見られない選手がセンターの場合などは、1号艇がそのままイン逃げするケースもあります。
戸田競艇場の水質は淡水です。
そのため、モーターの強弱がそのまま勝敗結果に結びつくことも多々あります。
また、海水のように浮力がないため、体重が軽い選手ほど有利になりやすいのもポイントです。
ちなみに、1年を通して水面が大きく荒れることはほとんどないです。
人工的に作られたプールなので、よほどの強風でもない限りは、波によって勝敗が左右されることはないでしょう。
ただし、引き波には注意する必要があります。
スタート時のスクリューにより水がかき回され、引き波が生じますが、戸田競艇場は閉鎖的な水面のため、これが2マーク付近に残りやすいという特徴があります。
なので、走り慣れていない選手によっては安定した走りができず、終盤での順位変動が多々見られます。
このようなことから、戸田競艇場でのレースは、どのコースにどのような選手が配置されているかに注目する必要があります。
主要レース
戸田競艇場で開催される主要レースとして、「戸田プリムローズ」が挙げられます。
周年記念競走のひとつで、戸田競艇場の開催を記念して年1回行われるGⅠです。
地元選手や主催者推薦のA1選手が主に参加します。
また正月には「埼玉選手権」、お盆には「戸田ボート大賞」といったレースが行われるほか、マスコットキャラクターであるウインビーにちなんだ「ウインビーカップ」も有名です。
SG(スペシャルグレード)の有無
戸田競艇場では、これまでSGも多く開催されており、「全日本選手権競走」「総理大臣杯競走」「グランドチャンピオン決定戦競走」などが挙げられます。
施設概要
戸田競艇場は5フロアからなり、1~3Fと5Fが利用可能なスペースとして開放されています。
場外発売日(他のボートレース場でレースが行われている日)に入場することもできます。
1Fの屋内外に観戦用のスペースがあり、ここでレースを観戦することができます。
また、ホールや通路の所々にモニターが設置されており、こちらからもレースの様子を確認できます。
その他にはイベントホールやミニステージ、ゲームセンター、飲食店、売店など様々な施設が備わっています。
レース後の勝利者インタビューや有名人が出演するイベントを楽しんだり、ゲームや食事をするといったテーマパークのような楽しみ方ができます。
2Fには、子供連れの方に嬉しいキッズランドが設けられています。
様々な遊具が備わっているほか、体験型のキッズイベントも開催されています。
また、ゆっくりくつろげる席が用意された売店やファストフード店もあるので、一息つきたいときにも適しています。
3Fは、観覧スタンド席が設けられたフロアです。
冷暖房完備の空間で楽しめる屋内席、レースをじっくりと楽しめる屋外席がそれぞれ用意されており、総席数は2,500席以上です。
また丼ものや定食など、ボリュームのあるメニューを味わえるレストラン「ワールドⅡ」も営業しています。
そのすぐ隣には6店舗を収容したフードコートもあるので、腹ごしらえをしたいとき、軽食を食べたいときにピッタリです。
5Fは特別観覧席があるフロアです。
全席指定なので、同フロアのチケット売り場で指定席券を購入しなければいけません。また席によって料金や見やすさが変わるので、その点も踏まえたうえで座席を決めるのがいいでしょう。
アクセス方法
電車の場合
戸田競艇場へのアクセスは、電車利用が便利です。
- JR埼京線「戸田公園駅」
- 東武東上線「成増駅(北口)」
- JR京浜東北線「川口駅(西口)」
- 都営三田線「高島平駅」
以上の4駅から、無料の送迎バスが運行しています。
特に戸田公園駅は送迎バスの本数が多く、乗り場までの案内板もわかりやすく設置されているので、初めての方にもわかりやすいでしょう。
車の場合
車を利用する場合は、以下のルートでアクセス可能です。
- 国道17号・川岸一丁目交差点から戸田公園駅方面に約1km
- 新大宮バイパス・早瀬交差点から戸田公園駅方面に約500m